Urban Sound Room

hazuki ota
Jun 26, 2021

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Urban Sound Roomは、煩雑化した都市の音環境に対してより深くサウンドスケープを聴取する姿勢を促す空間「移動式都市の音室」を設計し、実都市空間に音介入していく作品である。小さな入り口は、都市の音そのものを聞き、浸るための補助線となっている。本作品は、あらゆる場所に実際にインストールし、戦術的聴取した際に都市そのものの音を耳にし、これまでとは違う都市の輪郭が浮き上がる。

茶室という空間

茶の湯では、「音を立ててはいけない」ということが強調され、静寂を楽しむ場である。むやみに音を立てるのは一般的なマナーとして慎むべきであるが、「音を立ててはいけない」というのは単なる思い込みで、逆に「音を意識して立てる」のが茶の湯である。「音を意識して立てる」のに関係してくるのがお茶室という空間である。お茶室は、小さな入り口を通ることでより空間を大きく演出し、空間全体(掛け軸・お茶室・湯呑み)を季節ごとに変えることにより、普段耳に入らない音が入ってきたりする現象が起きるのだ。これを壺中天効果(狭い入り口が茶室の内と外を明快にわけ、中が外とは別の世界であることを示す)と呼ぶ。

都市空間にそもそも空間全体で音を感じられる場所が少ない中で、茶室という空間が都市に存在すると、それは都市の音捉え直すトリガーになるのではないか。一種のブラックボックス的な空間を設置し、音に浸り、聴取行為を拡張し、戦術的に環境音を享受できる空間の制作した。

2021.06.18@Shibuya River
No.01

通行人の会話が非常によく聞こえる。外国語も聞こえてくる。
他人の会話に聞き耳を立ててしまった気持ちだ。
隣の道路からは車の音もちょくちょく聞こえてくるが、
渋谷の中では、少し落ち着いているような気がする。
車や人の音のバックに、かすかに鳥や水の音が聞こえるからだろうか。
隙間から少しだけ木が見えるからだろうか。
もっと水の音を聞きたい!
渋谷ストリーム!!!

https://youtu.be/zH--8QmvQis

2021.06.18@Shibuya Pedestrian Deck
№02

時間が経つのが早い。中に何分いたかわからなくなる。
歩道橋の上にいるのに、足音があまり聞こえない。
話し声はちょくちょく聞こえるが。
人より車の存在を強く感じる。
音だけだと、非常に空気が悪そうな環境に聞こえる。
今までうるさいとも何も思わないで歩いていたのが不思議なぐらいだ。
外国人が初めて渋谷に訪れるとき非常にうるさく感じる、というのが
わかるような気がした。

https://youtu.be/ss2-umLE17I

2021.06.18@Shibuya Cast Garden
№03

自分がまず道路にいるような感覚で
自分がまず道路にいるような感覚で
座って音を聴いてるわけだから
とてもヒヤヒヤ、周りの音とか気になりそうだったけど、
入ったら、妙な安心感で音を聞いてた
普段、耳で都市とつながる感覚があまりなかったから
新しい体験だった。

https://youtu.be/otyfdDWepcw

2021.06.18@Yoyogi Park
№04

緑に囲まれた公園。
自然の音が非常に気持ちい カラスが鳴いたとき、カラスがそばにいる感じがした 近くでバレーボールをしている。ここで聞くバレーボールの音はいい音だ。 人が走っている方向まで、感じられる。 しかし、飛行機の音がこんなでかいとは今まで意識していなかった。 自然の中で、こんな人工的な音が聞こえるのに対して、
違和感を感じた

https://youtu.be/47TDbBR_Yg4

2021.06.18@Hachiko Square
№05

Urban Sound Roomでハチ公前広場に都市音介入。
警察に「撮影行為全般禁止」と注意され撤退。現代では、公共空間において「映え」と評して若者がさまざまな撮影行為をしている中で、私達の音介入はなぜ止められたのか、日本の公共ルールにはどんなものが存在しているのか気になり、区役所の方に連絡した。

https://youtu.be/-GpaU2Ym2eU

[お問い合わせ先]
土木部・管理課 占用係
電話番号 : 03–34602784
FAX番号 : 03–5458–4908

警察の方に都市音介入を撮影する行為を注意され、すぐ近くでは政治的行為を行う団体がいたことなど事情を説明

「道路上で一定の対応の行為をするには、道路許可申請が必要になります。ハチ公前の広場は歩道に当たるため、撮影する場合は一般交通の用の供する。通行する際に道路許可申請書、道路交通許可証の申請が必要になります。撮影クルーが機材を置く撮影などは同様の許可が必要となっております。スクランブル交差点iPhoneでの撮影は交通とみなされるため許可申請は必要ないです。今回の場合、政治活動としてみなしていた団体は、公共の場での表現の自由、政治活動の場として、一般的には道路使用許可が必要ないことになってます。」

ハチ公前広場なので、広場は別に許可申請必要ないですよね?

「ハチ公前広場はあくまで通称名です。名称って本来、何かの法律、条例に地元に原始的に親しまれるってだけで、渋谷区の場合は通称名 駒沢通り、甲州街道などもそれに当たります。ハチ公前広場は、歩道なんです。

ですので、今回警察の方が渋谷区のものとおっしゃってたと思われますが、渋谷区であろうが、全国一律道路法の規定を 道路交通上の放棄となります。道路って公物ですから、交通ためのものですので、それに阻害するもの排除するのが方で定まってます。

今回の場合、道路交通法の76/77条が対象になっていると思います。(全国一律)」

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