Urban Sound Tool -Prototype01-

hazuki ota
Jun 25, 2021

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Urban Sound Toolは都市空間の音に集中するための音響フィルターである。小さな入り口を被ることで拡大していく音環境は調和的な響きを加え、都市環境音を捉えおなし、都市を聴く際の音楽的な姿勢を促すツールとなっていく。自分がどんな音を鳴らし、他がどんな音を立てているのか再認識し、取り巻く環境を再考していく必要があるのではないだろうか。実都市にインストールしていく中で、都市空間の既存の音響特性・デザイン要素をリサーチし、戦術的な環境音聴取を模索していくツール。

-Prototaype01-
Material
Felt(Black)
Color Wire(Black)

Feltは防音素材などによく用いれられており、騒音問題と密接に関わる素材の一つであり、PLECTERE acoustic textile designなどを参考に編み方や形によって集音性を工夫した。戦術的な介入の中で、人通りの多い公共の場において都市の音に集中できるウェアラブルな空間なのか、衣服なのか。都市空間なのか、私的空間なのか。という視点から制作した。また、視覚情報など余計なソースを排除するためカラーはを採用した。

制作メモ

編み方
表編み
着心地
個室に入った感はない普通の帽子
音の聴こえ
最初被った際は隙間から音が集音され普段聞いているのと変わらない感じがだった。しばらく被るとフェルトによって視界が遮られていることで音に感覚が集中していく様子があった。色は黒にしたことで余計な情報が入ってこない感じがあった。脱いだ時に音の聞こえ方が変わって、被っているときに音に没入できてたなと感じた。

実際に都市へ介入

友人と共に実際に都市でツールを使用し、フィードバックをもらう。

2021.05.16@Tsurumi
№00

そもそもフェルトが暑い。季節感なくて使う気失せる。 作る過程を見てるから、余計にもっと簡単に作れるものはないだろうかって考えてしまう。 フェルトは私(制作者)の機嫌が悪くなるから、できればもうやらないでほしい 普段、鶴見の音って救急車かパトカー、猛スピードのバイク、カラスの音ぐらいしかイメージなかったけど、被ったときは木の擦れる音とか、隣の住人の掃除の音とか、耳に感覚がいく感じはある。そもそももっとオシャレじゃないと誰も被らないんじゃない?私が外で被っても恥ずかしいってならないくらいかっこいいツールにしてほしい

2021.05.17@Shibuya Station
№01

被ることで意識が耳にいくのは確実だし、聴こうとする姿勢に変わる
でも集音されてるのかと言われたらわからない
隙間から音が漏れてる感じがいいけど、視覚情報が入ってくる
過敏になった聴覚のまま帽子を脱ぐと、音の多さ、没入してたことに気づいた
完成したら旅行に持って行きたい!!からもう少し見た目も重視した方が良さそう
渋谷で何してももう恥ずかしくない精神を培いました

まとめ

Prototaype01は被ることで聴覚に意識が向き、過敏になることは確実だった。フェルトは暑い季節には敵であるため、そもそも素材から変更していくことが今後必要になってきた。その上で集音を伴う構造を探る必要性があると感じた。その中で、紙(paper)は季節に合わせて素材変えれると同時に、集音性に関しては、障子紙や和紙 などを使用することで、より環境音聴取のツールとしての可能性を感じる。 Prototaype02では紙(paper)を中心とした制作を行うことにした。

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